[番外編]9月20-24日 そして親父たちは槍を目指した

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上高地⇒横尾⇒徳澤⇒槍沢⇒殺生ヒュッテ(泊)⇒槍ヶ岳⇒天狗池⇒徳澤ロッジ(泊)⇒上高地
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遅ればせながらとうとう禁断の地へ足を踏み入れてしまった。

エセ登山家である僕も、登山を始めた頃から「北アルプス」という響きには憧れを持っていた。中でも「槍ヶ岳」にはそれこそ憧憬にも似た感情を持ち、穂高や剣、ましてや富士山よりも遥かに魅力的に思え、アルプスで最初に登る山は槍ヶ岳と決めていた。

数年前から幾度と無く話に出ては消え、話に出ては消えしていたアルプス遠征。今年こそはと一念発起してクーチー君と登ってみる事にした。









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20日に仕事を早仕舞いし板付からセントレアへ。大の飛行機嫌いの僕は数日前から憂鬱だったが、休みを考えると飛行機は外せない選択で、機内では一切わき見をせず文庫本に向かっていた。だが結局ちょっとの揺れやエンジンの音の変化にビクビクし通しで、本の内容なんか頭に全然入ってこない。じっとり汗をかいてグッタリした頃に無事到着したが、エネルギーを大分ロスしたような感じだった。

予約していたレンタカーで高速を乗り継ぎ、一路沢渡の駐車場へ。3時前に到着し、ちょっとうつらうつらしていたら辺りが騒がしくなり、バタンバタン車のドアの開閉音が響いている。4時過ぎだと言うのにもう既にタクシーがどんどん出発している。慌てて僕達も準備をして乗り合いタクシーで上高地へ向かった。道中はバスやタクシーが列を成して走っていて、さすがに登山者の多さを感じさせいよいよ北アルプスに登るんだ、とちょっと気分が高揚してきたが、上高地のバスセンターに着いてビックリ。5時だと言うのに混雑時の牧ノ戸でさえこんなに登山者はいないよ、といった登山者の数だった。



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5:30、僕達も大勢の登山者に紛れるようにして入山。計画では何としても今日中に槍ヶ岳山荘まで行く、と言うことにしていたので、とにかく徳澤までの平坦路は飛ばして時間を稼ぐ事にしていた。



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大勢の人を抜いていき、河童橋から明神館へ。休む事無く徳澤を目指した。



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徳澤園で小休止。



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横尾まで2時間、これでコースタイムより大分短縮出来たと喜んでいたが、このペースが後で大きく響く事になった。横尾では涸沢を目指す人が多いかなと思っていたが、意に反して6:4位で槍沢を目指す人が多かった。



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横尾山荘から槍沢ロッヂまでは順調に歩いてきた。



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途中の槍見河原は見逃していたので、ここで初めて樹間に槍ヶ岳を見ることが出来た。



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槍沢ロッヂを過ぎ、ババ平ぐらいから段々足が重くなってきてペースがどんどん遅くなってきた。登れども登れども、登れども登れども槍は全然見えてこないし、段々抜かれる事が多くなってきた。この辺りで健脚のクーチー君には先に行ってもらい山荘の受付を済ませてもらう事にして、僕は写真を撮りながら後を追うことにした。



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キツイのはみんな同じと見え、段々登っている人の顔を覚えてくるほど何度も抜いたり抜かれたりを繰り返した。大曲から天狗原分岐を過ぎ、漸く槍の頭が見える所まで登ってきたが、もう既に日頃使わないダブルストックに縋る様にして歩かないと足が動かないほどヘロヘロだった(笑)



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殺生分岐でクーチー君が待っていてくれて、槍ヶ岳山荘は既に一杯で殺生ヒュッテに受付したとの事で、夜明けが撮れない事よりも、もう登らなくて済むと思うとちょっと嬉しかった。



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ヒュッテに荷物を置き外で一服していたらテン泊装備の青年が登ってきた。これから槍ヶ岳山荘に向かうと言うものだから「山荘はもういっぱいらしいよ」と教えたらしばらく悩んでいたが結局僕達と同じ様に殺生ヒュッテに泊まる事にするようだった。名古屋在住のM君と言い、某大企業で自衛隊戦闘機関連の仕事をしているようで、ミリタリーオタクでもある僕は夜まで色んな話をさせてもらった。



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登頂を翌日に回した僕達はM君を交えて飲んだり話したりして時間をつぶし、夜はさすがに消灯を待たずに爆睡、目が覚めたのは夜明け寸前で稜線上からのご来光にはとうてい間に合わない時間だった。



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それでもヒュッテ前のテン場に出てなんとか夜明けの槍を撮影。



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富士山もきれいに見えていた。



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モルゲンに輝く槍ヶ岳。



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ヒュッテで朝食後、ザックは置いたまま山頂を目指した。



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今回の最もクダラナイ目的、特別製作の登頂記念Tシャツをジャケットの下に着込んで(笑)
(いくら僕達でも晒したままでは恥ずかしくて歩けないし(^^ゞ)
ただ、写真撮影を頼んで撮ってもらった人達には有る程度ウケたようで、写真順番待ちの山頂でも苦笑なのか、冷笑なのか笑いを取る事は出来た。



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その後、いよいよ穂先へ取り付いた訳だが、高所恐怖症としては最初は急な傾斜に圧倒されて不安だったが、いざ登り始めてみるとそんなに怖い場所も無く(怖くなかったと言えば嘘になるが)、手掛かりも梯子もシッカリとしていてまったく問題無く登る事が出来た。



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なるべく下は見ない様にしていたが。



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最後の梯子で山頂への順番待ちが発生し少し待たされたがあっと言う間に登頂完了!(^^)!



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山頂でもジャケットを脱いでお披露目。オオッ、と言う多分冷笑(馬鹿だね、コイツラ)を浴び目的達成。記念Tシャツは帰っても部屋着にしかならないから気に入ってくれたM君にプレゼントした(笑)



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山頂は狭くて続々登ってくる人の為に場所を開けなくてはならないためにそそくさと下山。途中僕のすぐ後ろから降りてくる人が起こしたラクビーボール大の落石が足に当たると言うハプニングもあったが、山頂待ちの人が発した本物の「ラ~ク!」を聞く事が出来、後で咄嗟に大声は出ないよな~、と変な感心をしてしまった僕達だった。幸いな事に落石は斜面を滑っている段階で、ちょうど登山靴の一番上辺りに当たったようで僕に怪我は無く、僕の前に降りていたM君が押さえて止めてくれ大事には至らなかった。仮にM君が止めなかったらちょうどバウンドを始める頃で多分下の誰かが怪我をしたかもしれなかっただろう。

ただ、落石を引き起こした当の本人は照れ隠しかもしれないが薄ら笑いを浮かべながら「すいません」と。もうちょっと真剣に謝れよなぁ(-_-;)



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穂先を降りて山荘で小休止。殺生ヒュッテで売り切れだったピンバッチを購入し、M君と九重での再会を誓い別れて、東鎌尾根を分岐まで歩いてみる事にした。
途中見える北鎌尾根の険しさに唖然とし、どこをどう辿ったら通れるのか、クライマーは凄いなぁ、僕には一生縁が無いなぁ、などと思っていた。



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分岐からヒュッテに降り、ザックをピックアップして槍に別れを告げた。一足飛びに下山しても良いんだが、この日は徳澤ロッヂで1泊する予定で時間はタップリ有ったので天狗池に寄り道する事にした。ただちょっと曇り加減で青空が少ないのが残念だった。



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グリーンバンドの這松帯で槍に最後の別れを告げて、後はまたウンザリするような槍沢の下りに入って行った。途中槍沢ロッヂで1000円のうどんで遅い昼食(山では下界の金銭感覚が通用しないのは判っているし、荷揚げ等考えたらしょうがないとも判っているが、しょうもない山菜うどんが1杯1000円って(-_-;))を摂り、横尾で小休止し、徳澤ロッヂに着いた。

ロッヂでは風呂に入り、生ビールで登頂に乾杯した。



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翌日はゆっくり上高地を散策し、タクシーで沢渡へ。レンタカーに乗り換えセントレアへ。



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夕方の便で無事福岡へ着き21時無事帰宅した。

今回の遠征で果たして高所恐怖症で登れるかなと思っていた槍ヶ岳がわりと難なく登れた事にビックリしたが、日頃九重の登山に親しんでいる僕にとって北アルプスの長丁場はやっぱりきつく、トレーニングの必要性を痛感した遠征になった。でも、一番堪えたのが行き帰りの飛行機だったと言う落ちが付いた遠征だった。

次回からは絶対陸路で行くぞ!
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by syokeinokujyu | 2013-09-24 15:00 | 九重以外の山


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